本日はナツツバキの剪定のやり方を現場の写真を交えて御紹介したいと思います。
コツは日当たりを意識した剪定をする必要があるということです。
まずは何枚かある下の写真の作業前と作業後をご覧下さい。
ナツツバキってどんな木?
ナツツバキは別名シャラノキと言われ、夏に白い花が咲いたと思ったらすぐ落ちます。よく庭木には使われていますが、土が合わないと上の方からだんだん枯れて来ます。土が合うととんでもなく太く高くなります。
樹形は細長く上の方に伸びる感じです。
かなり詳しく為になるサイトを見つけましたので、ナツツバキの詳しい事はナツツバキの詳しいサイト で御確認下さい。
剪定のやり方を御紹介します。
下の写真をよくみてからスクロールして下さい。
赤い矢印の向きが芽が伸びようとしている方向です。青い矢印は将来伸ばして行きたい方向です。
いつも言っていますが、剪定は枝を作っていく作業です。
青い矢印に対して、上の方に向いている赤い矢印はいらないのでカットします。剪定した写真がこちら↓
だいぶ切り詰めてしまいましたが、こんな感じで大丈夫です。
次のパターンも見てみましょう。
こんな感じです。注意するのは芽の向きを考えて切る必要があります。右の方がスカスカならば、右に伸ばした方がいいので、右向きの芽を残します。
この時芽より5mm位先で切った方がいいです。なぜなら、その5mm長い枝が芽をガードしてくれるからです。
芽がむき出しだと、ちょっとぶつかった時点でポロっと取れてしまい、思った方向に伸ばせなくなってしまいます。
将来の方向も考えてみよう。
見辛いですが緑の矢印が将来伸ばしたい方向になります。上の写真は素直に芽が出て来てますので、偏りなく枝を作る事ができそうです。
上の枝は左側に強いく太いのがあったのでカットしました。太いのをカットする理由はこの記事をみてください。
この枝の切り口から枝が出てくる事を祈りながら緑の方向に芽を向けています。
枝の切り方でそこから生えてくる芽が違ってきますので、それも紹介します。
枝の切り方で芽の出方が違うってホント?
上の写真を見るとわかりますが、切り口が斜めに切られていますよね?これには理由があります。
斜めに切った切り口の緑の矢印が差している部分から芽が出やすくなります。樹木の習性です。この習性を利用して、芽を出したい方向に向けて緑が指している部分の方向を調整します。
よく街路樹なんかで、ツノみたいに1本とか2本残しているところがあります。あれなんかが習性を活かそうとしています。
赤色で書いたのは、枝を横から見たところです。上の平らに切った切り口は四方に伸びて来ます。これだと方向が定まりません。その下の斜めに切った絵は方向が定まっているのがわかりますね?
こんな感じに剪定すると毎年段々と綺麗になって来ます。
シャラノキの剪定の時細かい枝はやっぱりいらないの?
まずは写真をみてください。「この枝」と矢印で印が付いている部分が将来の主役の枝になる枝です。
普通は切ってしまいますが、私はいつも何本か残しています。その理由を説明します。
例えば下の写真の赤いラインで詰めないといけない場合どうしますか?
①の場合葉っぱのないところで切ることになります。葉っぱも無いので見た目も不自然になります。将来、切り口からごちゃごちゃ芽が生えてきて、めんどくさくなって丸坊主にする。それのいい例が街路樹です。
よく太い枝の先が丸くコブみたいになってますよね?あれは何年も同じ所で繰り返し切られたせいです。
②のは赤いラインで切るのではなく、青のラインで切れます。そうすると、先端にちゃんと葉っぱがあり、自然に見えます。
赤のラインは例えば隣の敷地、歩道の境界、庭へ行く通路などが考えられます。
よくお客様から言われるのは「どんどん大きくなって通路が狭くなった」です。そう言われた時に、将来の主役を育ててなかったら、①になります。ブツブツ切って終わりです。意識してあると小さくコンパクトになったけど違和感がありません。
風通しと日当たりが将来の枝を生かす条件です。
将来の枝を大事にするには、風通しと日当たりです。風通しが悪いと虫や病気になって枯れてくる場合があります。
では、もう一度写真を見てみましょう。
上の写真が作業前で、下の写真が作業後になります。作業前の葉っぱの感じでは、内側の将来の主役の枝に日光が当たると思いますか?
日光があたらないと弱々しく、伸びて来ないんです。そうなると、赤いラインで切ることが出来なくなってしまいます。とにかく赤いラインまで伸ばす、成長させることが大事です。
作業後の写真は確実に光が入ります。
剪定のコツ
ここまでで、大分脳内上達はしたのでは無いでしょうか?今回の剪定のコツとしては、芽の向きは将来の枝が伸びる方向なので、芽の向きを意識して、将来伸びたら重ならないように考えて剪定するのがコツです。
あとは、光が入らないと、いつまでも成長しないので、光が入るように意識しながら、樹木の上から剪定します。
まとめ
剪定は現在の事よりも、将来どうなればいいかを意識して、葉っぱよりも枝の形を意識することが大事です。
枝は人間で言えば骨だと思って下さい。左手が無くて、右手が2本とかバランスが悪いじゃ無いですか?そうならないように、薄い方には枝を作る。濃い所は枝を抜く。という感じでいいと思います。
剪定は危険作業なので危ないと思ったら、
にわーるまで御連絡下さい。
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