水を吸わない、もしくは水を吸いにくい冬から春のタイミングは移植に持ってこいです。
月桂樹の移植
月桂樹は比較的根っこが細かく、ビッシリ生える感じなので、根っこは掘りやすく巻きやすいです。
根っこを巻くとは、根を痛めないようにまた、乾燥させない様に、マタイという名称の麻で出来た布を根っこに巻き付け、縄でグルグル巻きにすることを言います。
グルグル巻きと言っても、ちゃんと法則があり、私は三角巻きという巻き方を採用しています。他に、四角巻きというやり方もあります。
三角巻きは幹の周りに悪魔君の三角を作っていくやり方ですが、文章では説明出来ません。
巻いたあとの写真ですがこんな感じです。この後に下のビラビラを縛り上げて完了です。巻き方は汚いですけど、現場ではこんな感じで十分です。植木祭りに出品する場合はこの上から更に綺麗に巻きなおします。
アオダモも行っとくよ!
アオダモは結構デリケートです。購入すると山から掘ってくるのがほとんどです。山から掘ったものを山取り(やまどり)と言いますが、山取りは枯れる危険性が高いです。恐らく、根っこが月桂樹の様にビッシリ生えてないせいで、掘り取りから運搬の工程で乾燥するんじゃ無いかと思ってます。比較的、山取りは枯れやすいので、一度仮に1年から2年植えて置いて、大丈夫ならお客さんの庭に植えた方が良いです。
アオダモは今とても人気があり、よく売れています。葉っぱの量も薄くて比較的少なく、上の方にしか葉がつかないので、サラサラっとした樹木で、現代の住宅によく似合います。
上の写真のアオダモの株立ちを掘り上げます。株立ちとは幹が何本も生えている樹形を言います。
株立ちにも種類があり、本株立ちと寄せ株立ちがあります。
本株立ちは1本立ちの太い幹を下から切り、切り口から出て来た、細い幹を何本か育てた物をそう呼びます。一度育ててそれを切ってまた育ててるので、時間がかかっていますので、価格は高いですが価値も高いです。
寄せ株立ちは細い苗木を寄せて植えて無理やり作った株立ちです。こちらは本株立ちより安いです。
根っこを掘ってみます。
まず、幹の周りを大きく丸く堀ります。それから、幹側に根っこが出てくるまで削りながら、丸い形にしていきます。
上の写真の様に根の密度がこんな感じです。
真ん中の根の様に、機械やスコップで掘ると傷がつくので、切り直してやります。切り直すことで切り口から細かい髭のような根が出てくる可能性が高くなります。
これも月桂樹と同じく三角巻で巻き上げます。
植えてからでは出来ないこと。
この写真を見て下さい。
よくわかりづらいですが、根っこの下の土が悪いんです。粘土と砂利が混ざった水はけの悪い土です。水はけが悪いと根は腐り黒くなってしまいます。このアオダモもそうなっていました。写真の真ん中の根が多い部分の下には全然根がありません。伸びれないんです。
例えば、直径50cmの丸い根っこのアオダモがあり、これを植える為にひと回り大きな穴を掘って植えるのは素人です。植えれば育つと思っているのは大間違いです。お金はかかりますが、根っこの周りに出来るだけ良い土を入れるのが理想です。将来、根が伸びるエリアにも良い土を入れる事で樹木の成長が良くなるのです。最初に手を抜くと何年か後に差がついて来ます。伸びないからと言って周りの土を入れ替えるのは大仕事になり根を傷つけたりしてしますので、後からの作業は現実的に無理に近いです。だからこそ最初にやっておいた方が良いのです。
まとめ
安さを求めると後で後悔します。やはり適正価格が将来安心です。ケチらずにしっかりと作業してもらいましょう。作業は023-666-8831まで
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