この記事は赤松に付いている虫を御紹介します。とにかく害虫は駆除が基本です。毛虫などは捕殺がいいと思います。殺虫剤の散布も効果的です。今回は黒くて大きい害虫?です。
赤松に付いているアブラムシの親玉と思ったら違う様です。
下の写真の虫の名前はヤニサシガメというカメムシの一種でまだ幼虫の状態です。松ヤニを身にまとってベタベタしています。よく見ると表面がテカテカしています。アブラムシの親方かと思っていましたが違う様でした。
アブラムシがいると、ケツからの分泌液にありが寄って来ます。よく『ありが登って行くからアリの巣コロリ』設置したと言ってるお客様がいますが、根本的にアブラムシを退治しないとアリはひたすら登り続けます。
ヤニサシガメはたまに、赤松にいるんですが、ベタベタしているので樹液を吸って悪さをしていると思っていました。私の中では完全に害虫指定の虫でした。
見た目の特長は移動が遅く弱々しいです。いつも捕殺していました。今日も1匹捕殺して、写真の個体は取り逃がしました。
しかし、よく調べるといいヤツなのかもしれません。捕食性でアブラムシを食べる様です。てんとう虫と同じ益虫かも知れません。
ヤニサシガメの疑問
ここからはヤニサシガメの疑問と仮説を立ててみます。
なぜ松ヤニを体に塗ったくる必要があるのか?
松ヤニを体に塗ったくることで何かメリットがあるのか?動きが鈍いので落ちない様にベタベタする必要がある、もしくはアブラムシとか捕食する時に、力が弱いから体から離れない様にベタつく必要がある。
松ヤニはなぜ乾かないのか?
普通、松ヤニは白く固まります。芽のところだって切ると透明のヤニが出て来ますが、何日かすると白く固まります。逆に固まらないと松ヤニがダダ漏れになるため、樹木には悪影響が出るので止血ならぬ、止ヤニする必要があるんでしょうね。それなのにヤニサシガメの体に塗ってある松ヤニは乾かないのです。もしくは、乾く前に新しい松ヤニを塗っているのかも知れません。
成虫は羽が生えて空を飛ぶらしいがどこに行く?
1本の松に寄生してれば基本的に食いっぱぐれないと思うんですよ。松ヤニはフダフダあるし、アブラムシもいっぱいいます。シャクトリムシなんかもいる時あります。1本でコロニーを作れるのに、、、
松ヤニを体にまとう時、赤松は弱るのか?
おそらく少しは弱ると思います。どんな感じで松ヤニを取り出すのかわかりませんが、吸うなら傷もつくし、細菌の感染もあり得ると思います。
まとめ
害虫だと思っていたアブラムシの親玉は、実はヤニサシガメという名前のカメムシの一種で、しかも臭くなくアブラムシや芋虫などを捕食するいいヤツだったんです。今度遭遇したら、そっとしてあげます。見て見ぬ振りがお互い良い関係を築く秘訣かも知れません。
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